2017年08月26日

葬祭場建設の一番のハードルは建築基準法ではない

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葬祭場は、ただ建築基準法に適合すれば作れるというものでもありません。地域住民の理解と協力があって、初めて作ることができるものなわけです。地域住民が反対をしている中で、反対を押し切って建設しても、いいことはありません。

一応、トラブルを未然に防ぐための指針というものが各自治体からも出されています。建築許可申請を出す60日前から、看板を出して地域住民に建築を周知させなければなりません。なぜ60日前になっているかというと、それは反対が大きかったときには、建築許可申請を出すこともストップできるからでしょう。

業者側が勝手に建築工事を進める背景には、引き返すことができないという理由があるのが常です。60日前に周知して地域住民の反応を見られるだけでも、大きな違いがあります。また、一口に葬祭場と言っても、火葬場があるかないかによっても地域住民の反応は変わってきます。

火葬場がないタイプのものは、セレモニーホールを呼ばれることもありますが、これなら悪臭などが出る心配はほとんどありません。したがって、地域住民の理解も得やすいのではないでしょうか。確かに気分的にはあまり良くないかもしれませんが、衛生的に問題が発生するかと言えば、そんなこともありません。

火葬場があるタイプの葬祭場が近所にあると、どうしても排気の問題も出てきますし、悪臭の問題も出てきます。地域住民の理解を得ることが一気に難しくなるのは当然のことでしょう。